平成28年8月6日(土)
Tサークル交流会 大人の社会科見学
「服部道子さんと行く埼玉平和資料館と原爆の図丸木美術館」
今回で3回目となった「大人の社会科見学」。普段の勉強会や模擬授業とは違って、様々な施設や博物館に実際に訪問することで、参加者と共に実体験に基づいた学びを深めていく活動を行っています。
今回は、埼玉県にある埼玉県平和資料館と、軍需工場跡が今も残る吉見百穴、そして原爆の図の丸木美術館を服部道子さんと共に訪れました。
当日は、35度を越える真夏日。最初に訪れた東松山市にある埼玉県平和資料館では、当時の暮らしを再現した常設展示室で、戦時下の修身の授業を体験しました。その後、空襲のサイレンを受けて近くの防空壕に避難したり、戦時下の食事について服部さんからお話を伺ったりするなど、当時の人々の目線に立って学ぶことができました。
次に訪れたのは、1300年前の横穴墓群が今も残る吉見百穴。百穴には古墳時代後期の住居跡が残されており、更に戦時下には軍需工場として大きな洞窟が掘られました。その意図や、工場にまつわる文献は残されていませんが、洞窟内の冷んやりとした静けさに当時の空気を、感じることができました。
最後に訪れた原爆の図丸木美術館では、丸木位里・俊夫妻が描いた原爆の図を鑑賞しました。人々が折り重なるように倒れ、赤い炎に焼かれていく姿は、原爆投下の酷たらしさを絵を通して私たちに訴えていました。
その後、近隣の川での灯篭流しに参加。核兵器や戦争の無い平和な世界を祈りながら服部さんと共に灯篭を流しました。※この時の様子は、翌日のNHKの朝のニュースでも取り上げられました。
最後にひろしま忌という日本人にとって大切な日に、大変貴重な体験をすることができました。参加者の皆様、そして服部道子さん来て頂きありがとうございました。
以下参加者の声です。
○関東に平和資料館があることを今回初めて知りました。丸木美術館では念願だった丸木スマさん(丸木位里の母親)の作品を見ることができ感動しました。多様なバックグラウンドをおもちの方々とこうして史跡や資料館に訪れることができるのは、他では得がたい体験なので毎回勉強させていただいています。
○初めての体験の連続で、とても楽しかったです。みなさんとも、知り合いになれたので、よかったです。
○戦争の悲惨さを改めて考えさせれた。体験学習を通して、昔の学校のようすなどが知れたことで、今の学校教育で伝えて行きたいと考えた。また、見学の際には説明文だけでなく、服部さんのお話も聞けたので、貴重な体験が出来ました。
○昨年行った平和の旅から1年、生徒に報告したり、自分でニュースを積極的に見るようになったりしたが、やはり71年前の原爆に思いをはせる機会はこの一年でそんなになかった気がする。服部さんは常に8/6の日のことを口にしていたが、政治が、テロが、宗教がといった事実にとらわれず、その日亡くなった方の感情や情景などもっと主観的に考えてもいいんだと思った。
次回の大人の社会科見学は10月に予定しています。分かり次第メーリスにてお伝え致します。